「武田薬品工業」はアイルランドの製薬大手の買収手続きが完了したと発表しました。およそ6兆円をかけた買収は日本の企業による海外企業の買収としては最高額で、世界上位10社に入る製薬会社が誕生しました。
発表によりますと武田薬品は、およそ6兆円を投じたアイルランドの製薬大手「シャイアー」の買収手続きを完了させ、8日付けで完全子会社にしました。
日本の企業による海外企業の買収としては過去最高の金額です。
アメリカを中心に事業を展開するシャイアーの買収によって、武田薬品は売上高で世界上位10社に入る製薬会社となり、国際的な競争力を一気に強化したい考えです。
一方、今回の買収に伴い、有利子負債から現預金などを差し引いた武田薬品の「純有利子負債」は合わせて5兆円規模と、去年3月時点のおよそ8倍に膨らむ見通しです。
財務体質の改善に向けて、武田薬品は中核ではない事業や資産の売却などを進める方針ですが、巨額買収のリスクも指摘される中で、投資額に見合った成果を着実に挙げられるかが課題になります。
-- NHK NEWS WEB