商船三井客船が運航する大型クルーズ船がグアムの港で起こした衝突事故で、運輸安全委員会は事故後に船長からアルコールが検出されるなど社会的影響が大きいとして、担当調査官を指名して、事故に至った詳しい状況を調べることにしています。
先月30日の夜、商船三井客船が運航する大型クルーズ船「にっぽん丸」がグアムを出港する際、岸壁に衝突し、船の後方の2か所が損傷し、岸壁の一部も壊れました。乗客と乗組員およそ600人余りにけがはありませんでした。
船長の男性が事故のあとに受けた現地当局の検査で、呼気に換算すると日本の法令の基準を超える1リットル当たり、0.15ミリグラム以上のアルコールが検出されたということです。
国土交通省によりますと、船長は「気持ちを落ち着かせるため、事故のあとに酒を飲んだ」と話しているということですが、運輸安全委員会は社会的影響が大きいとして、担当の船舶事故調査官2人を指名して、事故に至った詳しい状況を調べることにしています。
会社側は事故の翌日、船長の職務を停止していて「商船三井グループとして、本事故の原因究明を進め、再発防止策を徹底する所存です」というコメントを発表しました。
-- NHK NEWS WEB