トランプ氏の大統領就任に、アメリカ留学を希望する日本の学生の間に不安や懸念の声が上がっています。
東京・新宿区にある留学を支援する会社は、アメリカの提携校に毎年1500人ほどの学生を送り出していますが、大統領選挙でトランプ氏が勝利したあと、アメリカ留学を希望する学生から、その発言やビザの扱いをめぐって質問や相談が寄せられているということです。
トランプ氏は大統領選に立候補してから、インターンでの就労や交換留学でアメリカを訪れる学生に発行されるビザを廃止するなど、ビザ全体の在り方を見直す考えを示しています。
その理由について、外国人の受け入れを制限してアメリカ人の雇用を増やすためだとしています。
留学支援会社に相談に訪れた、都内の外語大学に通う女子学生は、「ビザを取得して留学しても、いきなり帰国を迫られるのではと不安です。自国を守りたいのはわかるが、それだけではなく、周りの国と協力していく姿勢を見せてほしい。留学の夢を潰さないでほしい」と話していました。
また都内の男子学生は、「政治家としてのアメリカファーストはわかるが、留学する側から言えば迷惑な話でしかない。描いていたアメリカ留学が不安でいっぱいです」と話していました。
留学支援会社「留学ジャーナル」の加藤ゆかり副社長は、「ビザの取得が今まで以上に難しくなるのではと不安です。提携先の10校余りから、学生が安心して学べる環境を引き続き約束するというメールが届きましたが、最終的にビザの問題があるので、トランプ氏や政府に対しても働きかけてもらいたい。多くの国から留学生が集まるのがアメリカのよさでもあるので、門戸を閉ざさないでほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB