シンガポールの裁判所は、東京オリンピック・パラリンピックの招致委員会が契約していたコンサルティング会社の元代表の男が、会社の資金の流れについて汚職捜査局にうその説明をしたとして、禁錮1週間の判決を言い渡しました。
シンガポールのコンサルティング会社の元代表、タン・トンハン被告は2014年に日本円でおよそ4400万円が会社に振り込まれたことなどについて、汚職捜査局の調べに対し、うその説明をした罪に問われていました。
司法当局によりますと、資金はタン被告の知人である国際陸上競技連盟のディアク前会長の息子の会社から振り込まれ、調べに対し、タン被告は実際には行っていなかったコンサルティング業務の費用だったなどとうその説明をしたということです。
また、タン被告はロシアの組織的なドーピング問題をめぐって、当時、その発端となる告白をしたロシアの陸上選手の夫の口座に、ディアク前会長の息子の指示で、日本円でおよそ4200万円を送金していたということです。
タン被告は罪を認めていて、シンガポールの裁判所は16日、禁錮1週間の判決を言い渡しました。
タン被告の会社をめぐっては、東京オリンピック・パラリンピックの招致委員会からおよそ2億2000万円が支払われていて、フランスの検察当局が招致をめぐる贈収賄とみて捜査が行われています。
-- NHK NEWS WEB