アメリカの大手日用品メーカーが「男らしさ」という固定概念に警鐘を鳴らし、セクハラなどをやめようと訴えるコマーシャルを公開し、賛否両論の声が上がっています。
男性用カミソリで知られるアメリカの「ジレット」は、セクハラや性暴力を告発する「#MeToo」運動を支持するためのコマーシャルを制作し、ホームページで公開しました。
コマーシャルでは、男性が女性の下半身を触ろうとするコメディー番組を見て大笑いする男性たちや、取っ組み合いのけんかをする少年たちが「男だからしかたない」と容認される様子などが次々と紹介されます。
そして、「もう後戻りはしない」というナレーションが流れたあと、セクハラやいじめをやめようと立ち上がる男性たちの姿が描かれていて、インターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」では、これまでに1000万回以上再生されるなど注目を集めています。
このコマーシャルについて、男女格差が最も少ない国として評価されているアイスランドの外務省はツイッターに支持するコメントを投稿するなど、称賛の声が上がる一方で、「メディアやハリウッドにはびこる『男は最悪だ』というキャンペーンに便乗している。このメーカーの製品はもう買わない」といった否定的な声も上がり、波紋が広がっています。
メーカーの担当者はメディアの取材に対し、「これは重要な議論であり、両者の声を受け止め、私たちなりに取り組みたい」としています。
-- NHK NEWS WEB