アメリカのメディアは、中国との貿易などをめぐる協議についてトランプ政権が、株式市場の動揺を抑えるため、中国からの輸入品に対して上乗せしている関税の引き下げを議論していると伝えました。ただ、ライトハイザー通商代表は、反対しているとしていて、政権内で意見が割れていることがうかがえます。
アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルの電子版は17日、トランプ政権が中国からの輸入品に対して上乗せしている関税を引き下げて制裁措置を一部、あるいはすべて解除することを議論していると伝えました。
これは、中国から長期的な構造改革を含めた譲歩を引き出すとともに、株式市場の動揺を抑えるため、ムニューシン財務長官が提案したということです。
ただ、この提案についてライトハイザー通商代表は、弱気の姿勢と見られるとして反対していると伝えていて政権内で意見が割れていることがうかがえます。
こうした議論はトランプ大統領にはまだ伝わっておらず、結論は見通せないとしています。米中の交渉をめぐっては、中国の劉鶴副首相が今月30日から2日間、アメリカを訪れ、ライトハイザー通商代表やムニューシン財務長官と協議を行う予定で、3月1日の交渉期限までに、中国による知的財産権の侵害などの問題で進展があるか注目されます。
-- NHK NEWS WEB