ゴーン前会長の一連の事件を受け焦点となっている日産とルノーの今後の提携関係をめぐって、ルノーの筆頭株主であるフランス政府が日本政府側に両社を経営統合させたい意向を伝えていたことがわかりました。
ルノーの筆頭株主となっているフランス政府は先週、日産とルノーの今後の提携の在り方などを協議するため、代表団を日本に派遣し、日産自動車の幹部や日本政府の担当者らと会談しました。
関係者によりますと、この中で、フランス政府の代表団は、日本政府側にルノーと日産の提携関係を強化するために両社を経営統合させたい意向を伝えたということです。フランス政府としてはルノーと日産が共同で持ち株会社を設立し、その傘下に両社を置く案も示したとみられます。
さらにフランス政府の代表団はこうした問題で意見を交わすために、22日からスイスで開かれるダボス会議に出席する、ルメール経済相と世耕経済産業大臣で会談したいという意向も示したということです。
これに対して日本政府は、あくまで企業どうしの問題であるとして会談に応じることを含めて慎重な姿勢です。
日産とルノーの経営体制についてフランス政府は、ゴーン前会長の勾留が長期化しているとして、ルノーにトップの交代など刷新を求めていますが、提携関係についても経営統合の意向を示したことで、今後、両社の関係をめぐる動きが活発になりそうです。
-- NHK NEWS WEB