おととし、香港から金塊200キロ、およそ9億2400万円相当を密輸したなどとして、イスラエル国籍の会社社長2人が関税法違反などの疑いで逮捕されました。千葉県警は2人が少なくとも50回にわたって、合わせて200億円相当の金塊の密輸を繰り返していた疑いがあるとみて調べています。1人は容疑を一部否認しているということです。
逮捕されたのはいずれもイスラエル国籍で、東京都内の会社社長、ルーベン・ローゼン容疑者(58)と、都内の別の会社の社長、デビット・コーヘン容疑者(55)です。
警察によりますと2人は、おととし11月3日、香港から金塊200キロ、およそ9億2400万円相当を航空貨物に隠して密輸したなどとして、関税法違反などの疑いが持たれています。
成田空港に届いた「サスペンション」と呼ばれる自動車部品の内部に隠されている金塊を税関の職員が発見し、警察が捜査を進めた結果、2人が密輸に関与した疑いがあることがわかったということです。
これまでの調べで2人は、香港にいる仲間の男らが送ってきた金塊を都内の買い取り業者に売って不正な利益を得ていたとみられるということです。
調べに対しローゼン容疑者は容疑を認めていますが、コーヘン容疑者は「金塊の重さまでは知らなかった」などと、一部否認しているということです。
千葉県警は2人が、おととし3月以降、同様の手口で少なくとも50回にわたって、合わせて200億円相当の金塊の密輸を繰り返していた疑いがあるとみて調べています。
-- NHK NEWS WEB