政府がIWC=国際捕鯨委員会からの脱退を表明したことを受け、捕鯨の町として知られる和歌山県太地町の漁協は、ことし7月から民間会社などと船団を組んで、31年ぶりに商業捕鯨を再開することになりました。
政府は先月、IWC=国際捕鯨委員会からの脱退を表明し、条約の取りまとめ役を担うアメリカ政府に通告しました。
これを受け、捕鯨の町として知られる太地町の漁協は、ことし7月1日から千葉県や宮城県の民間会社などが所有する捕鯨船と船団を組んで、31年ぶりに商業捕鯨を行う方針であることが関係者の話でわかりました。
出港する場所は、クジラの解体施設がある北海道の釧路港と青森県の八戸港が候補に挙がっていて、漁協が所有する捕鯨船がおよそ1週間、ミンククジラを捕獲する予定だということです。
その後、千葉県沖で8月末ごろまで単独で捕鯨を行った後、およそ2か月にわたって釧路沖で再び船団を組んで捕鯨を行う予定だということです。
太地町漁協の参事で日本小型捕鯨協会の貝良文会長は「長年の希望がかなってとてもうれしいです。漁獲枠を守りながら、鮮度がよくておいしいクジラを捕獲したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB