日産自動車の西川廣人社長は24日夜に開いた記者会見で、ルノーとの経営統合について、当面、必要は無いという認識を示しました。
この中で、西川社長はルノーから経営統合の提案は受けていないとしたうえで、「今、その議論をすべきではないと思っている。今現在、それが必要かというと、必要は無い」と述べて、当面、経営統合は必要は無いという認識を示しました。
さらに「関係を安定させて、安心して仕事ができる状態をつくるのがまず、大事だ。今ある土台が将来に向けて、何らかの手直しが必要なら、考えないといけない」と述べました。
また、ルノーの新しい経営陣が決まったことについては「これまでルノーとややコミュニケーションが難しい状況が続いてきたが、これからよくなることを期待する。新しいページを開くことだと思う。新しい経営陣を歓迎する」と述べました。
さらに4月中旬に開く方向で検討を始めた臨時の株主総会については、「ゴーン氏とケリー氏を解任して、新しいルノーの会長に取締役会のメンバーに加わっていただきたい」と述べ、総会は新しい取締役にルノーの会長に決まったスナール氏を迎えるなど、取締役の交代に関する限定的な議題を扱うものだという考えを示しました。
また、ゴーン前会長の後任については、企業統治の在り方について議論したうえで、定時の株主総会が開かれる6月までは決めず、会長は不在とする考えを示しました。
一方、法人としての日産が金融商品取引法違反の罪で起訴されたことについては「こういう状態を招いた過去の経営責任者や私の責任は当然重い。会社を軌道に乗せてバトンタッチすべきだと思っている。いたずらに時間を取ることなく、できるだけ早く、私の果たすべき責任を果たし、次に引き継げる状態にしたい」と述べ、6月の定時の株主総会の前にも経営責任を明確にする意向を示しました。
-- NHK NEWS WEB