フランスの自動車メーカー、ルノーは日本時間の24日夜、取締役会を開き、カルロス・ゴーン会長兼CEO=最高経営責任者の辞任を受けて、新しい経営陣を発表しました。新しい会長に就任するミシュランのスナールCEOは、日産自動車などとの提携関係の強化に向けて、早急に話し合う考えを示しました。
日産が解任したゴーン前会長について、ルノーはこれまで会長とCEOの地位にとどめてきましたが、日本での勾留が長期化する中、ルノーの筆頭株主のフランス政府は、長期的に安定した経営体制を築くことを優先すべきだとして交代を求め、ゴーン前会長はルノーの経営トップを辞任しました。
ルノーは24日、日本時間の24日夜、取締役会を開きました。そして、後任の会長にフランスの大手タイヤメーカー、ミシュランのスナールCEOが、後任のCEOにはトップ代行を務めてきたボロレCOO=最高執行責任者がそれぞれ就くことを決めました。
2人の役割について、会長となるスナール氏が3社連合の今後の在り方について日産自動車側との話し合いを主に担い、CEOとなるボロレ氏が経営の実務面で指揮を執るとしています。
新しい会長となるスナール氏は取締役会のあと記者団に対し、今後の課題について「日産、三菱自動車との提携について早急に話し合うことだ。自動車業界は大きな変革をとげようとしている。提携は非常に重要だ」と述べ、提携関係の強化に向けて、日産などとの話し合いを急ぐ考えを示しました。
フランス政府はルノーの日産に対する支配力を強化させたい考えで、ルメール経済相は、スナール新会長がゴーン前会長に代わって、日産の取締役になるのが望ましいとの考えを明らかにしています。
スナール新会長らルノーの新しい経営陣が、日産などとの今後の提携関係について、どのような姿勢で臨むのかが焦点になります。
-- NHK NEWS WEB