ブラジル南東部で採掘された鉱石などをせき止めるダムが決壊して集落に土砂が流れ込み、これまでに9人が死亡したほか、350人の行方がわからなくなっていて、捜索活動が続けられています。
ブラジル南東部のミナスジェライス州のブルマジーニョで25日、ダムが決壊し、せき止められていた鉄鉱石や土砂が一気に流れ出しました。
地元の消防によりますと、土砂などが流れ込んだ集落ではこれまでに9人の死亡が確認されたほか、住民や、ダムで働いていた従業員など350人の行方がわからなくなっています。現場にはブラジルのボルソナロ大統領も駆けつけ、消防などが200人体制で捜索活動を続けていますが、土砂は現在も流出しているということで、活動は難航しています。
ダムを建設したのは、ブラジルの資源開発大手のバーレで、2015年にも同じ州にあるバーレが建設したダムで大規模な決壊が起こり、19人が死亡しています。バーレは「すべての対策を行う前に、再び事故が起きてしまい悔やんでいる」というコメントを発表しました。
ブラジル政府は、決壊の原因はダムを建設したバーレにあるとして、銀行口座、およそ300億円分を差し押さえたと発表し、今後、住民の救出や支援などに充てることにしています。
-- NHK NEWS WEB