スキー場のコース外で遭難し、捜索を受けた場合に費用の自己負担を求めるルールの運用が青森市の八甲田山系で始まりました。
青森市の八甲田山系にある「八甲田スキー場」はパウダースノーと雄大な自然の中を滑り降りるコースを目当てに、毎年、7万人もの客が訪れます。
一方、スキー場のロープを超えてコース以外の場所を滑走し、遭難するケースが毎年、あとを絶たないほか、冬山登山に入って遭難するケースも見受けられます。
このため、八甲田山系のロープウエーの運営会社や宿泊業者などでつくる「八甲田山岳スキー安全対策協議会」は、捜索や救助にかかった費用を自己負担してもらうルールの運用を今シーズンから始めました。
具体的には、スキー場のコースの外で遭難した場合や、コースの中であってもスキー場の営業時間外に遭難した際、本人や家族の同意を得たうえで、1回当たり10万円程度の費用を求めるとしています。
こうした取り組みは長野県の野沢温泉スキー場や、北海道ニセコ町のスキー場などでも行われていて、「八甲田山岳スキー安全対策協議会」は「取り組みを通じて利用客の安全意識の向上を図り、遭難の発生抑止につなげていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB