経団連と連合のトップが春闘に向けた方針を説明する「労使フォーラム」が28日から始まり、ことしの春闘が事実上、スタートします。10月の消費税率引き上げを前に、賃金をどこまで底上げできるかが最大の焦点となります。
28日から始まる「労使フォーラム」では、経団連の中西会長と連合の神津会長が春闘に向けた基本的な方針を説明し、ことしの春闘が事実上、スタートします。
経団連は、月額の基本給を引き上げるベースアップ=ベアにこだわらない形で、ボーナスなども含めた年収ベースでの賃上げを前向きに検討するよう呼びかけています。
一方、連合は、ベアに相当する分として2%程度を基準に賃上げを要求するほか、大企業と中小企業、正規と非正規労働者との間の格差是正に向けた取り組みについても経営側と交渉する方針です。
去年の春闘では、経団連が政府の要請を受けて「3%」という異例の数値目標を掲げた結果、大企業では月額給与の賃上げ率が2%台半ば、ボーナスは夏と冬ともに過去最高となりました。
ことしは10月の消費税率の引き上げで家計や景気への影響も懸念されているほか、米中の貿易摩擦の激化などで先行きの不透明感が増す中、賃金の底上げがどこまで進むかが最大の焦点となります。
春闘は、組合側の要求に対して大手企業が回答を示す3月をヤマ場に交渉が進められます。
-- NHK NEWS WEB