アメリカのトランプ大統領は、就任から3日目、ホワイトハウスで行われた高官の宣誓式であいさつし、「NAFTA=北米自由貿易協定の再交渉に取りかかる」と述べ、協定の見直しに向けて、メキシコやカナダとの協議に入ると大統領みずから初めて言及しました。
トランプ大統領は、就任3日目の22日、ホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談したのに続いて、プリーバス大統領首席補佐官をはじめ高官の宣誓式に出席しました。
宣誓式で、トランプ大統領はまず、「これから2期8年間、大きな仕事をしていこう」と述べたうえで、「党派ではなく、国民のために働こう」とあいさつしました。
続いて、「NAFTAの再交渉に取りかかる」と述べ、協定の見直しに向けてメキシコやカナダとの協議に入ると、大統領みずから初めて言及しました。そのうえで、トランプ大統領は「メキシコやアメリカのすべての人にとって、よい結果を生み出すだろう」と述べました。
また、このあと、就任式の警備担当者を招いたレセプションにも出席し、「式典は大成功だった。感謝する」と述べました。
これに先立ち、トランプ大統領は22日、アメリカの調査会社が20日の就任式をテレビで視聴した人の数をおよそ3063万人だったと発表したことを受けて、みずからのツイッターで、「およそ3100万人が就任式を視聴した。4年前に比べて1100万人も多いではないか」とつぶやきました。
就任式をめぐって、トランプ大統領は、主要メディアが8年前のオバマ前大統領の時に比べて、写真を比較するなどして、参加者が大幅に少なかったと伝えたことについて、強く非難していました。
これについて、ホワイトハウスの高官も22日、一部のメディアを批判するなど、就任式が盛り上がりに欠け、人気のない指導者だという印象が広がらないよう、神経をとがらせています。
アメリカでは、新しい大統領が就任してから最初の100日はハネムーンの時期とも呼ばれ、大統領とメディアは比較的良好な関係を維持してきましたが、トランプ大統領の下では、この点でも異例の展開となりそうな様相です。
-- NHK NEWS WEB