ベネズエラ情勢の混乱を受けて、反米路線をとるマドゥーロ大統領を支援するため、ロシアが民間軍事会社の武装警備員をひそかに現地に派遣したとメディアが伝えました。ロシア大統領府はこの報道を否定しましたが、プーチン政権と民間軍事会社の深いつながりを指摘する声もあり、疑惑は消えそうにありません。
南米のベネズエラでは、独裁体制をとるマドゥーロ大統領に反発するグアイド国会議長が暫定大統領に就任すると宣言し、これを支持するアメリカと、マドゥーロ政権を支持するロシアが対立するなど、国際社会を巻き込んで混乱が広がっています。
こうした中、ロイター通信は25日、ロシアがマドゥーロ大統領を支援するため、民間軍事会社の武装警備員をひそかに現地に派遣したと報じました。
これについてロシア大統領府のペスコフ報道官は28日、「ロシアに対する陰謀だ」と述べて否定しました。
ロシアの民間軍事会社をめぐっては、これまでもシリアやウクライナ東部などに武装警備員が派遣されたと報じられましたが、プーチン政権は否定しています。
ただ、こうした問題を取材していたジャーナリストが相次いで不審な死をとげるなど、民間軍事会社とプーチン政権との深いつながりを指摘する声もあって、ベネズエラへの派遣をめぐる疑惑も消えそうにありません。
-- NHK NEWS WEB