相次ぐ酪農家の廃業で、バターの原料となる生乳の生産量の減少傾向が続いていることから、農林水産省は、バター不足を回避するため新年度・2019年度のバターの輸入枠を、今年度より50%以上多い、2万トンに増やす方針を固めました。
関係者によりますと、農林水産省は新年度のバターの輸入枠を、今年度の1万3000トンから、7000トン、率にして54%増やし、2万トンとする方針を固めました。
これは、酪農家の廃業が相次ぎ、バターの原料となる生乳の生産量の減少傾向が続いていることが背景にあります。
また、去年起きた北海道の地震でバター向けの生乳の流通量が一時的に減少したことも影響しているということです。
バターの輸入量は、急に増えると生乳の価格に影響を与えるおそれがあるとして、国は2017年度から、年度ごとに輸入枠を設定しています。
農林水産省は、新年度の輸入枠を大幅に増やすことで必要な量を十分に確保し、バターが不足する事態を回避したい考えです。
農林水産省は、この方針を30日、メーカーや消費者団体などを集めた会議で正式に決めることにしています。
-- NHK NEWS WEB