ブラジルで25日、鉱山用のダムが決壊して大量の土砂などが流れ出し、80人以上が死亡した事故で、捜査当局は、ダムの安全管理を行っていた会社の従業員など5人を逮捕しました。
ブラジル南東部のミナスジェライス州ブルマジーニョで起きた鉱山用のダムの決壊では、流れ出した鉄鉱石や土砂が下流の集落を襲い、これまでに住民など84人が死亡、276人の行方がわからなくなっています。
集落には、住宅のほか、ダムを建設した大手の資源開発会社・バーレの事務所やホテルなどもありましたが、これらは完全に土砂などに埋まり、捜索活動は難航しています。
こうした中、ブラジルの捜査当局は29日、事故が起きる数か月前にダムを調査していた会社の従業員など5人を、安全管理を怠った疑いで逮捕しました。
州内では、この会社が建設した別のダムでも、4年前に大規模な決壊事故が起きて、19人が死亡しています。
従業員の逮捕についてバーレは、「捜査と事故原因の究明に協力していく」というコメントを出しました。ブラジル政府は、事故の責任は会社にあるとして、すでに差し押さえた3000億円分の会社の資産を、住民の救済や支援などに充てることにしています。
-- NHK NEWS WEB