京王電鉄の子会社、京王観光が取り扱う団体旅行で、乗客の数を偽ってJRに乗車料金を少なく支払う不正が繰り返されたことを受けて、JR側は、京王観光に委託していた乗車券などの発券業務を停止することを決めました。
京王観光はJRから委託を受けて自社で乗車券などの発売を行っていましたが、この仕組みを悪用して、実際の乗客数より少ない団体旅行用の乗車券を発券し、旅行当日は人数の違いが駅員などに分からないように乗車する不正を繰り返していたことが明らかになっています。
京王観光によりますと、乗客から受け取った料金とJRに支払った料金との差額は、会社の利益として計上していたということですが、不正の期間や金額、具体的な手口については調査を進めているということです。
こうした中、JR各社は京王観光への発券業務の委託を来月5日から全国すべての支店や営業所で停止することを決めました。
このため、京王観光はJRの乗車券や特急券を発券する際には、JRの窓口で行うか、ほかの旅行会社に依頼する必要があるということです。
京王観光はホームページ上で、「お客様に大変ご迷惑をおかけいたしますことを深くおわび申し上げます」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB