アメリカの大手IT企業アップルのエンジニアの男が自動運転の車の開発に関する情報を盗んだ疑いでアメリカの司法当局に訴追されました。男は、中国の企業への転職を試みていたということです。
アメリカのFBI=連邦捜査局がカリフォルニア州の裁判所に提出した資料によりますと、アップルのエンジニアの男は22日、自動運転の開発に関する情報を盗んだとして訴追されました。
この男は去年6月にアップルに入社し、自動運転のハードウエアの開発を担当していたということです。アメリカメディアは、この男が中国人だと伝えています。
資料によりますと今月11日、この男が社内で写真を撮っているのを別の社員が不審に思い通報し、アップルが調査を行ったところ、男のパソコンからマニュアルや図表といった企業秘密を含む2000を超えるファイルが見つかったということです。
これについて男は、自分の実績として保存したと説明しましたが、中国にある自動運転の車を開発する会社など2社に転職を試みていたことも明らかにしたということです。
男は訴追された翌日にアメリカを離れて中国に向かう予定だったということで、アップルに対しては中国にいる病気の父親に会うためだと説明していました。アップルは男が持っていた企業秘密が外部に漏れた場合「多大な打撃を受ける」としています。
アップルの自動運転の技術をめぐっては去年も、中国の企業に転職する予定だった元社員が訴追されています。
-- NHK NEWS WEB