証券最大手、野村ホールディングスの先月までの9か月間の決算は、1000億円を超える大幅な最終赤字になりました。旧リーマン・ブラザーズの部門など過去に買収した会社の資産価値を見直したことが主な理由です。
発表によりますと、野村ホールディングスの先月までの9か月間の決算は、最終的な損益が1012億円の赤字と、前の年の同じ時期の1966億円の黒字から、大幅な赤字に転落しました。
この時期としては、リーマンショックで巨額の赤字となった平成21年3月期以来の赤字幅だということです。
これは、去年の年末にかけての株価の下落で、株式や投資信託の取り引きが伸び悩んだことに加え、過去に買収したアメリカの証券会社や旧リーマン・ブラザーズのヨーロッパとアジア部門について資産価値を大幅に見直し、810億円余りの損失を計上したためです。
野村ホールディングスの北村巧CFOは記者会見で「楽観的な見通しを排除して損失処理を行った。今回の措置で財務状況の不確実性は排除できたので、ビジネスモデルの見直しを早急に進め、建て直しを図りたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB