無料通信アプリ大手のLINEの去年1年間の決算は、スマホ決済やAIの分野に多額の投資をした影響で、3年前に上場して以来初めての最終赤字となりました。
LINEが31日発表した、グループ全体の去年1年間の決算によりますと、売り上げはアプリ上に表示する広告の収入が伸びたことから前の年よりも24%増えて2071億円となりました。
しかし最終的な損益は37億円の赤字となり、1年間の決算での赤字は3年前に上場して以来初めてです。
これについて会社では、スマホ決済の事業で、加盟店やユーザーを獲得するために手数料を無料にしたり、ポイントを還元したりするキャンペーンなどに費用がかさんだことや、おととし発売したAIスピーカーに使うAIの開発費が増加したことが主な要因だとしています。
LINEでは、戦略的な投資を行っているので赤字はやむをえないとしていて、ことしもAIや金融関連の分野で前年の2倍にあたる600億円規模の投資を行う計画です。
出澤剛社長は記者会見で「いまは激動のタイミングで、技術的にも社会的にも大きく変わっている。われわれはここで大きな投資をして、大きな成長をしていきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB