ソニーは中国での消費の落ち込みを背景にスマートフォン関連の事業でこれまでの予想よりも業績が下振れするとして、今年度の業績見通しのうち売り上げを2000億円下方修正しました。ただ、営業利益の予想はほかの分野を改善させることで過去最高を維持しました。
ソニーが発表した去年4月から12月までの9か月間の決算は、売り上げが6兆5381億円と前の年よりも0.8%減り、営業利益は8115億円と13.9%増えました。
これは、スマートフォン関連の事業や、運用益が悪化した生命保険事業で厳しい業績となったものの、好調なゲーム事業などが全体を支える形となったためです。
一方、今後の見通しについては、スマホ市場が中国での消費の落ち込みなどの影響を受けていることから、スマホ向けの半導体の販売などでこれまでの見通しよりも業績が厳しくなると予想しています。
このため、今年度1年間の業績見通しについて、売り上げを従来の予想より2000億円引き下げ8兆5000億円に下方修正しました。
ただ、営業利益については、ほかの分野を改善させることで過去最高となる8700億円の予想を維持しました。
米中の貿易摩擦による中国経済の減速を背景に、このところ「川崎重工業」や「富士電機」など、メーカー各社が今年度の業績見通しを相次いで下方修正しています。
-- NHK NEWS WEB