トヨタ自動車の去年12月までの9か月間の決算はアジアでの販売が好調だったためこの時期としては売り上げが過去最高となりました。一方で今年度の最終的な利益の見通しについては世界的に株価が下落した影響で、下方修正しました。
トヨタが発表した去年4月から12月までの9か月間のグループ全体の決算は売り上げが前の年の同じ時期より3.1%増えて22兆4755億円と、この時期としては過去最高を更新しました。
また、本業のもうけを示す営業利益は9.5%多い1兆9379億円でした。これはアメリカで販売が減ったものの、アジアでは好調だったこと、中でも中国で利益幅の大きい高級車の販売が伸びたためです。
一方、ことし3月までの1年間の最終的な利益の見通しについては世界的に株価が下落した影響で、保有する株式の評価損を計上したため、これまでより4300億円少ない1兆8700億円に下方修正し、2年ぶりの減益になると予想しています。
トヨタの友山茂樹副社長は記者会見で、アメリカと中国の貿易摩擦などで世界市場の先行きに不透明感が強まっていることについて、「想定以上に世の中の動きが速いところがあり、何があっても俊敏に対応できる企業体質の確立を図りたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB