アメリカのトランプ大統領が、TPP=環太平洋パートナーシップ協定からの離脱や、NAFTA=北米自由貿易協定の再交渉を打ち出したことを受けて、国内の中小企業や農家からは、戸惑いや先行きへの不安などを訴える声も聞かれ、影響が懸念されています。
トランプ新政権が、TPP=環太平洋パートナーシップ協定から離脱することを明らかにしたことについて、TPP発効による輸出拡大を期待していた石川県七尾市の繊維メーカーからは落胆の声が聞かれました。
七尾市の繊維メーカー、天池合繊は、髪の毛の5分の1ほどの細い糸を使って重さが1平方メートルあたり5グラムしかない生地を商品化し、高級ブランドのドレスなどに採用されています。メーカーは、TPPによる関税撤廃を期待して、アメリカへの輸出拡大を計画していました。
天池多喜子取締役は「アメリカの方に買い求めやすい価格で商品を提供できればとTPPに期待していたが、残念です。これから輸出しやすい方向に日米間で交渉してほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB