鉄道車両メーカー大手、ドイツのシーメンスとフランスのアルストムが目指していた鉄道事業の統合について、EU=ヨーロッパ連合は6日、自由な競争を阻害するとして認めない判断を示し、ドイツ・フランス連合で中国メーカーに対抗する戦略は見直しを余儀なくされることになりました。
世界の鉄道市場で大きなシェアがあるドイツのシーメンスとフランスのアルストムは、存在感を高めている中国のメーカーに対抗しようと、鉄道事業を統合する計画を進めてきました。
この計画を審査していたEUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会は6日、巨大メーカーの事業統合は信号システムや高速鉄道の分野で自由な競争を阻害するとして、認めないという判断を示しました。
これによって、ドイツ・フランス連合で中国メーカーに対抗する戦略は見直しを余儀なくされることになります。
シーメンスは「鉄道事業の将来に向けあらゆる選択肢を検討する」とコメントしています。
世界の鉄道市場では大型プロジェクトの受注獲得をめぐって、日本企業を含めた各社の競争が一段と激しくなっていて、メーカーにとって競争力をどう高めていくかが課題になっています。
-- NHK NEWS WEB