アメリカの大手自動車メーカー、GM=ゼネラルモーターズは、去年1年間の業績を発表し、北米で好調な大型車の売れ行きに支えられ、売り上げ、利益ともに前の年を上回りました。一方で、中国市場では苦戦していて、北米での売り上げ減少を中国市場で補う日本のトヨタ自動車とは対照的な内容となっています。
GMによりますと、去年の販売台数は、ヨーロッパから撤退したことなどから、前の年より12%余り少ない838万4482台でしたが、売り上げは1%増えて、1470億ドル(日本円でおよそ16兆円)、最終利益は80億ドル(日本円で8700億円)と、増収増益を記録しました。
アメリカでは、好調な景気に加え、ガソリンが安値で推移していることから、SUV=多目的スポーツ車やピックアップトラックといった単価の高い大型車が人気で、大型車の売れ行きが業績を支えた形です。ただ中国市場ではGMやフォードなどアメリカ勢は苦戦を強いられています。
これに対して6日、決算を発表したトヨタ自動車は、セダンなど小型車が低調なアメリカでの売り上げの減少を、逆に中国市場で補っており、日米の大手メーカーの決算は、対照的な内容となりました。
日米、それにヨーロッパの自動車メーカーは景気が減速する中国を含め、世界での販売戦略を練りながら自動運転などの研究開発への投資を進めるという難しい経営を迫られています。
-- NHK NEWS WEB