アメリカ南部を拠点とする2つの地方銀行が経営統合を発表しました。資産規模で全米6位と、リーマンショック以降ここ10年で最も大きな銀行合併で、アメリカでも日本同様、低金利による経営圧迫が続く中、規模の拡大を目指す動きが続きそうです。
経営統合するのは南部ジョージア州に本拠がある「BB&T」と、同じ南部ノースカロライナ州の「サントラスト・バンクス」で、株式交換によってことし中に合併するということです。
新たな銀行は総資産が4420億ドル(48兆円余り)と、「JPモルガン・チェース」や「バンク・オブ・アメリカ」、「ウェルズ・ファーゴ」などに続いて、全米で6番目の資産規模となり、アメリカのメディアはリーマンショックのあと、「この10年で最大の銀行合併だ」と伝えています。
アメリカの銀行業界は、日本と同様に低金利によって収益環境が悪化しているうえ、フィンテックと呼ばれる決済手段のIT化に備えるため多額の資金が必要とされていて、両行は合併によって、2022年までに16億ドル(1700億円)のコスト削減が可能だとしています。
専門家は「トランプ政権の規制緩和も後押ししており、『規模の拡大』を目指した買収や合併の動きが加速していくのではないか」と話しています。
-- NHK NEWS WEB