C型肝炎の治療薬の偽造品が奈良県内の薬局で見つかった問題で、厚生労働省などが流通経路をさかのぼって調べた結果、新たに東京の卸売業者の在庫品の中から偽造薬が見つかりました。厚生労働省は偽造薬が卸売業者に流れた経緯などを詳しく調べています。
この問題はアメリカの製薬会社、「ギリアド・サイエンシズ」が販売するC型肝炎の治療薬、「ハーボニー」の偽造品が、奈良県内の薬局チェーンで処方されていたことが明らかになったものです。
この薬局チェーンからは処方されたものを含めて偽造薬が入ったボトル5本が見つかっていますが、厚生労働省などが流通経路をさかのぼって調べた結果、東京の2つの卸売業者が保管する在庫品の中からも新たに偽造薬が入ったボトル合わせて9本が見つかったということです。
偽造品はいずれも正規品と同じボトルに入っていましたが、シールで完全に密封された状態ではなく、錠剤の色や形なども正規品とは異なるということです。厚生労働省は、どこから卸売業者に偽造薬が流れたかなどさらに詳しく調べるとともに、全国の医療機関や薬局などに対し、ほかにも偽造薬が流通していないか確認を徹底するよう呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB