人気のSNS「インスタグラム」を使えば簡単に稼げると、根拠のない宣伝を行ってソフトウエアを売りつけていたとして、消費者庁は、事業者名とともに顧客と交わした実際のやり取りを公表し、注意を呼びかけています。
消費者庁が公表したのは、東京 渋谷区のソフトウエア販売会社「トップ」が、SNS上で顧客と交わした勧誘のやり取りです。
この業者は、自社の商品の広告をインスタグラムに自動的に投稿するシステムを顧客に20万円で販売し、広告を通じて売れた商品の代金はすべて報酬になるため「7日で20万円稼げる」などとうたっていました。
その際、顧客に無料モニターの体験をさせ、商品の問い合わせが数多く寄せられるかのように思い込ませていたということで、公表されたやり取りでは「無料モニター体験中でもお問い合わせが来たかたはすべて報酬の対象になりますのでご安心ください!」、「2時間のご紹介分だけでも3万円が報酬になってくるということになります」などと言って信用させていました。
この業者は消費者庁に対し、実際に稼いだ人はいると説明しているということですが、販売の実績は確認できず、モニター体験中の問い合わせも業者の自作自演だった可能性があるということです。
消費者庁は「無料モニターや研修を通じて利益が大きいことをアピールし、契約時に突然多額の支払いを求める事業者には十分注意してほしい」と呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB