上場企業の去年12月までの9か月間の決算が出そろいました。最終的な利益の合計は、前の年の同じ時期に比べて減益となったほか、年間の最終利益の見通しを下方修正する企業も200社に上り、中国経済の減速などの影響が鮮明になりました。
3月期決算の上場企業は去年12月までの9か月間の決算発表をほぼ終え、SMBC日興証券は、東証1部の1470社について業績をまとめました。
それによりますと最終的な利益の合計は28兆5730億円と、前の年の同じ時期に比べて5.8%の減益になりました。
これは去年秋以降の中国経済の減速やそれに伴うスマートフォンの売り上げの低迷などを受け、製造業を中心に業績に影響が出たためで、この時期の減益は2年ぶりだということです。
また、来月までの年間の最終利益の見通しを下方修正した企業は合わせて200社に上り、景気の先行きを慎重に見る企業が増えています。
SMBC日興証券の伊藤桂一チーフクオンツアナリストは「中国をはじめとする世界的な景気減速の影響が、去年10月以降予想以上のペースで業績に表れている。これが一時的なものにとどまるのか、今後も続いていくのか、注視する必要がある」としています。
-- NHK NEWS WEB