アメリカと中国の貿易問題をめぐる閣僚級の交渉が北京で続いています。アメリカが不満を持つ企業の技術を中国に移転するよう強制する問題などで、依然、米中の隔たりが残っているものと見られます。
アメリカと中国は、貿易赤字や知的財産権の侵害などの問題について、来月1日を期限に交渉を続けています。
北京ではアメリカからライトハイザー通商代表とムニューシン財務長官が、中国から劉鶴副首相が出席して、閣僚級による2日目の交渉が始まりました。
15日朝ホテルを出発したライトハイザー通商代表らは、記者団の問いかけには応じず、硬い表情で交渉に向かいました。
アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、閣僚級の交渉で中国側は、貿易赤字を減らすためアメリカ製の半導体の購入を増やすことなどを提案し、来月1日の交渉期限を延長するよう求めたと伝えています。
しかし、アメリカ企業が中国に進出する際に、技術の移転を強制する問題などで、中国側から踏み込んだ対策が示されず、引き続き隔たりが残っているとしています。
ライトハイザー通商代表らは、15日、閣僚級の交渉に続いて習近平国家主席と会談する予定で、両国の対立を解消するためどのようなやり取りが交わされるのか注目されます。
-- NHK NEWS WEB