日産自動車の経営陣らと会談するため日本を訪れていたルノーのスナール会長は、帰国を前に「実りのある交渉ができた」と述べ、関係修復を最優先にした一連の会談の成果を強調しました。
14日から日本を訪れていたフランスの自動車メーカー、ルノーのスナール会長は、滞在中、日産自動車の西川廣人社長や三菱自動車工業の益子修CEOら提携関係にある両社の幹部と会談し、16日昼前、帰国のため羽田空港に姿を現しました。
スナール会長は記者団に「とても実りのある交渉ができた。ビジネス全般や、とりわけ3社連合の将来について話し合った。私たちは互いに尊重し合っており、うれしく思う」と述べ、ゴーン前会長の事件のあとぎくしゃくした関係の修復に向け成果があったと強調しました。
また、スナ−ル会長はNHKの取材に対し、3社連合について「私たちにとってなくてはならないもので、私たちは未来を共有している」と述べ、提携関係の維持は欠かせないという認識を示しました。
さらに、ゴーン前会長の後任として日産の会長に就くことを望むか聞いたところ、「それは議題ではなく、そのために来たわけではない。互いに知り合い、私を知ってもらうのが目的で、それは完璧にできた」と答えました。
日産の会長人事をめぐっては、ルノーの筆頭株主のフランス政府がスナール会長を推していて、経営の自主性を重視する日産側とは立場の違いもあり、今後の両社の協議が注目されます。
-- NHK NEWS WEB