アメリカのアカデミー賞で、作品賞など10の部門にノミネートされている映画、「ローマ」に出演したメキシコ人の俳優がアメリカに入国できず、職探しが入国の目的だと誤解されているという見方が出ていましたが、授賞式間近になって入国が認められました。
アルフォンソ・キュアロン監督による映画「ローマ」は、1970年代のメキシコ・ローマ地区を舞台に、中流家庭の家政婦として働く女性の生活をモノクロの映像で描いたもので、アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演女優賞、外国語映画賞など、10の部門にノミネートされています。
主演女優の恋人を演じたメキシコ人のホルヘ・ゲレロさんは、これまでに3回にわたってアメリカへの入国に必要なビザを申請しましたが、いずれも却下され、トランプ政権が移民に厳しい政策をとっている影響で、職探しが入国の目的だと誤解されているのではないかという見方が出ていました。
この映画を製作したアメリカの動画配信大手のネットフリックスは、メキシコにあるアメリカ大使館などに対して働きかけを強め、ゲレロさんは14日、SNSのインスタグラムでビザが取得できたことを明らかにしました。
ゲレロさんは「これで仲間とともに授賞式に出席できます」とコメントし、今月24日にハリウッドで行われるアカデミー賞の授賞式に出席できる喜びを表しました。
-- NHK NEWS WEB