中国の通信機器大手ファーウェイをめぐる米中のせめぎ合いが激しさを増しています。アメリカのペンス副大統領が国際会議の場で各国にファーウェイ製品の排除を求めたのに対し、中国の楊政治局委員は、誤った要求に応じるべきではないと強く反発しました。
アメリカのペンス副大統領は16日、ドイツで開かれている「ミュンヘン安全保障会議」で演説し、中国では法律で通信企業に政府へのデータの提供が義務づけられているとして、ファーウェイの製品は安全保障上の脅威だと主張しました。
そして「アメリカは通信技術、そして国家の安全を守るシステムを危険にさらすあらゆる企業を拒絶することをすべての関係国に求める」と述べ、各国にファーウェイの製品の排除を求めました。
これに対し同じ会議に出席した中国の楊政治局委員は「中国の法律は企業に不正アクセスの侵入口を仕込ませたり情報収集させたりすることを求めていない」と述べ、アメリカの主張は誤りだと反論しました。
そのうえで「各国の人々は誤った方向に誘導されるべきでない」として、誤った要求に応じるべきではないと強く反発しました。
アメリカはファーウェイ製品の締め出しとともに幹部や関連会社を詐欺などの罪で相次いで起訴していて、米中のせめぎ合いが激しさを増しています。
-- NHK NEWS WEB