松山市を拠点とするアイドルグループの16歳のメンバーが自殺したことについて、遺族が過重な労働などが原因だとして、所属会社側に対し賠償を求めている裁判が東京地方裁判所で始まり、会社側は全面的に争う姿勢を示しました。
松山市のアイドルグループ「愛の葉Girls」のメンバーだった大本萌景(16)さんが去年3月に自殺したことについて、遺族は、労働時間が早朝や深夜に及んでいたことや、パワハラがあったとして、所属会社などに9200万円余りの賠償を求めています。
裁判は松山地裁から東京地裁に移され18日から始まり、会社側は、過重な労働を行わせていないほか、従業員が大本さんにSNSで送ったメッセージはパワハラにあたらず、自殺との因果関係もないなどと主張し、全面的に争う姿勢を示しました。
さらに、不当な訴えによって信用を傷つけられたとして、逆に遺族を相手にした訴えを起こしたことを明らかにしました。
一方、裁判では、大本さんの母親が「事務所を辞めたがっていたのに契約で縛りつけた」などと意見を述べました。
大本さんの母親は、裁判の後の記者会見で「萌景と同じ夢を持つ子どもたちに悲しくつらい思いをしてほしくありません。裁判を通じて、真実が明らかになってほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB