今月19日、全日空のパイロットから乗務前の検査でアルコールが検出され、交代のため出発が1時間半余り遅れていたことが分かりました。
全日空によりますと、今月19日の神戸発・羽田行きの便に乗務する予定だった30代の男性副操縦士から、乗務前の検査で呼気1リットル当たり0.12ミリグラムのアルコールが検出されました。パイロットの交代のため、この便の出発は1時間半余り遅れました。
去年以降、パイロットの飲酒問題が相次いだことを受け、全日空グループは宿泊地での乗務前24時間以内の飲酒を禁じていますが、副操縦士は乗務するおよそ6時間前の午前1時ごろ、ホテルの部屋で350ミリリットルのビール1缶と、缶酎ハイを半分ほど飲んだということです。
また、全日空グループは、わずかでもアルコールが検出された場合、乗務させないよう先月から社内規定を変えていました。
会社の聞き取りに対して副操縦士は「この程度の飲酒であればアルコールは検出されないと過信していた」と話しているということです。
全日空グループは、飲酒が理由で便が遅延、欠航した場合、ホームページなどで説明するとしていましたが、今回は理由を説明していませんでした。
これについて、全日空は「副操縦士は当日、発熱し体調不良だったため、乗客には体調不良が遅延の理由だと伝えた」と話しています。
-- NHK NEWS WEB