ことしの春闘で、「三菱UFJ銀行」の労働組合は、経営環境が厳しさを増す中で社員の意欲を高める必要があるとして、4年ぶりにベースアップを求める方針を固めました。
関係者によりますと、三菱UFJ銀行の労働組合は、この春の労使交渉で、組合員の基本給を全体で0.5%引き上げるベースアップを経営側に求める執行部案をまとめました。三菱UFJの組合側が、ベースアップを求めるのは4年ぶりです。
金融業界は長引く低金利で収益環境が悪化しているほか、IT業界などほかの業界からの参入が相次ぎ競争も激しくなっています。
こうした中で組合側は、厳しい経営環境の中で生産性の向上などに取り組む社員の待遇を改善し、意欲を高める必要があると判断したものとみられます。また、10月の消費税率の引き上げによる家計への影響も考慮しているとみられ、来月、経営側に要求書を提出する見通しです。
一方、大手銀行では「三井住友銀行」は2年連続で、「みずほ銀行」は4年連続で、それぞれ組合がベースアップの要求を見送る執行部案をまとめる方針です。
-- NHK NEWS WEB