イギリス ロンドンでは、子どもの肥満防止などにつなげようと、公共交通機関の車内や施設にファストフードの広告を出すことが禁止されました。
ファストフードの広告が禁止されたのはロンドンの地下鉄やバス、タクシーの車内や駅、バス停などです。
ロンドン市が、子どもの肥満防止や市民の健康への意識を高めてもらおうと25日から始めました。
ロンドンでは10歳と11歳の子どもの4割近くが「太りすぎ」や「肥満」にあたり、ヨーロッパの主な都市の中で子どもの肥満率が最も高い都市の一つだということです。
このままでは市民の多くが健康を損ない、市の福祉サービスを圧迫することにもなりかねないとしていて、ロンドン市のカーン市長は「いつ問題を引き起こすか分からない現状を打破する強力な措置が必要だ」としています。
これに対してイギリスの広告会社などで作る広告協会は「公共交通機関を利用する子どもはわずかで、広告の禁止が子どもの肥満抑制につながる明確な根拠はない。バターやチーズといった日常的に買う商品の広告の機会まで奪いかねない」と強く反発し、肥満対策と広告の在り方をめぐって議論となっています。
-- NHK NEWS WEB