7年前、大阪のホストクラブで、ホストの男性が酒の一気飲みを強要され、急性アルコール中毒で死亡したとして、両親が店側に賠償を求めていた裁判で、大阪地方裁判所は店の経営会社に対し、およそ7400万円を支払うよう命じました。
平成24年8月、大阪・ミナミにあったホストクラブ「ブラックパール」でホストとして働いていた田中裕也さん(当時21)が、接客中に一気飲みを繰り返したあと、急性アルコール中毒で死亡しました。
田中さんの両親が店の経営会社などに賠償を求めたのに対し、店側は田中さんは業務とは関係なく、みずから大量に飲酒したなどと主張していました。
26日の判決で、大阪地方裁判所の酒井良介裁判長は「店の主任はホストがめいていなどの危険な状態になった時には、救急車を呼ぶなど適切な措置を早くとる義務があるのに、暴力もふるいながら飲酒を強要したうえ、泥酔状態に陥った田中さんを放置して死亡させた」として、経営会社に対して、およそ7400万円を支払うよう命じました。
田中さんの死亡をめぐって、店の主任らは業務上過失致死の疑いで書類送検されましたが、いずれも不起訴になっています。
-- NHK NEWS WEB