アメリカと中国の貿易問題をめぐる交渉について、ライトハイザー通商代表は、来月1日までの交渉期限を近く正式に延長することを明らかにし、多くの課題が残り最終的な合意はまだ遠いと、慎重な見方を示しました。一方、日本との貿易交渉について、来月にも始めたいという意向を表明しました。
アメリカと中国の貿易問題をめぐる交渉についてトランプ大統領は、大きな進展があったとして中国からの輸入品にかける関税を引き上げる追加の制裁措置は先送りして来月1日の交渉期限を延長する方針を示しています。
ライトハイザー通商代表は27日、議会下院の歳出委員会の公聴会で、交渉期限の延長を近く正式に公表するという見通しを示しました。
ただ、ライトハイザー通商代表は、「はっきりさせておきたいが、合意に達するにはまだ多くの作業が必要だ」と述べ、アメリカが問題視している知的財産権の侵害や、アメリカ企業に対して技術移転を強制する問題など多くの課題が残り、最終的な合意にはまだ遠いという慎重な見方を示しました。
一方、ライトハイザー通商代表は、日本との貿易交渉の見通しを問われたのに対して、「来月にも日本を訪問したい」と述べ、アメリカの農産物の輸出拡大などを目指し、日本との交渉を速やかに始めたいという意向を表明しました。
-- NHK NEWS WEB