アメリカのトランプ大統領は、大手自動車メーカー3社の経営トップと会談し、国内の雇用創出に協力するよう求めました。これに対しフォードのCEOは、「あらゆる貿易障壁の根源は為替操作」だとしてドル高の是正を求めたため、トランプ大統領が今後、どのような為替政策をとるか注目されます。
トランプ大統領は、就任から5日目となった24日、アメリカの大手自動車メーカー、3社の経営トップと会談しました。
この中で、トランプ大統領は、大幅な減税や規制緩和などに取り組む考えを示したうえで、「国内に自動車メーカーの工場を建設することを強く求める」と述べ、国内の雇用創出に協力するよう要請しました。
これに対して、フォードのマーク・フィールズCEOは、会談のあと、記者団に対して、「われわれはあらゆる貿易障壁の根源は、為替操作だと繰り返し主張した」と述べ、ドル高の是正を求めたことを明らかにしました。
トランプ大統領は、今月17日、アメリカメディアのインタビューで、「ドルは強すぎる」と警戒感を示していて、自動車業界の要請を踏まえ、今後、どのような為替政策を取るか注目されます。
また、トランプ大統領は24日、大統領権限を使って、オバマ前政権では環境保護の観点などから認められていなかった、原油のパイプラインの2つの建設計画を推進する文書などに署名し、雇用の創出につとめる姿勢を打ち出しました。
-- NHK NEWS WEB