大手商社の「伊藤忠商事」は、株式の公開買い付けをめぐって対立するスポーツ用品大手「デサント」との協議を打ち切ったと明らかにしました。そのうえで、公開買い付けの終了後、デサントの経営陣を刷新することも視野に、臨時の株主総会の開催を求める可能性があるとしています。
伊藤忠商事は、デサントの株式の保有比率を、現在の約30%から最大で40%に引き上げることを目指して、TOB=株式の公開買い付けを進めています。
両社は、今後の経営体制の在り方などについて協議を重ねたということですが、伊藤忠は28日、双方の認識を一致させるのは難しく、今月22日で協議を打ち切ったと発表しました。
これを受けて、伊藤忠としては、デサント株の買い付けを進め、来月14日までの期間が終了したあと、改めてデサントと対話する方針です。
しかし、今のデサントの経営陣のもとで企業価値が損なわれる可能性が高いと判断した場合には、経営陣の刷新も視野に臨時の株主総会の開催を求める可能性があるとしています。
両社の対立がより鮮明になった形で、公開買い付けの結果が注目されます。
-- NHK NEWS WEB