映画関係者が選ぶことしの日本アカデミー賞は、是枝裕和監督の「万引き家族」が最優秀作品賞を受賞しました。
ことしで42回目となる日本アカデミー賞は1日夜、東京都内のホテルで部門ごとの最優秀賞が発表され、このうち最優秀作品賞には是枝裕和監督の「万引き家族」が選ばれました。
「万引き家族」は、年金をあてに暮らしながら、足りない生活費を万引きで稼ぐ家族の物語で、去年のフランスのカンヌ映画祭では、日本の作品として21年ぶりに最優秀賞のパルムドールを受賞しています。
是枝監督は今回、最優秀監督賞と最優秀脚本賞も受賞したほか、この作品で家族の母親役を演じた安藤サクラさんが最優秀主演女優賞を、年金を受け取る祖母の役を演じ、去年亡くなった樹木希林さんが最優秀助演女優賞を受賞するなど、「万引き家族」が合わせて8つの最優秀賞を獲得しました。
是枝監督は、授賞式の中で「僕は撮影をしながらスタッフやキャストと一緒に脚本を作るスタイルで、今回は特に現場での樹木希林さんのせりふを振り返りながら脚本を書くという共同作業で作ったので、希林さんと一緒にもらった賞だと思っています」などと喜びを語っていました。
このほか、白石和彌監督の「孤狼の血」が4つの部門で最優秀賞に選ばれ、役所広司さんが最優秀主演男優賞を、松坂桃李さんが最優秀助演男優賞を受賞しました。
-- NHK NEWS WEB