東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県釜石市と内陸を結ぶ自動車専用道路が3日、11キロの区間で開通します。震災から8年を前に被災地では道路が相次いで開通し、物流や企業の動きが活発になり、復興への後押しにつながると期待が高まっています。
東日本大震災の復興支援道路として整備が進む「釜石自動車道」は、釜石市と花巻市を結ぶ総延長およそ80キロの自動車専用道路で、ほとんどの区間が無料となっています。
このうち遠野インターチェンジと遠野住田インターチェンジの11キロの区間が、3日午後3時に開通します。
今回の開通で復興が進む沿岸の被災地と工業が盛んな内陸部が1本の自動車専用道路で結ばれることになり、花巻市と釜石市の間の所要時間は1時間25分となり、11分短縮されます。
最後に残る釜石市内の6キロの区間も今月9日に開通し、沿岸部を南北に通る「三陸沿岸道路」とも結ばれることになります。
道路の開通で利便性が大きく高まることになり、すでに釜石市の港では去年のコンテナの取り扱いが前の年の2倍に急増しているほか、沿線では企業が拠点を設ける動きが出始めています。
地元では道路の開通でこうした動きがさらに加速し、経済の活性化が復興の後押しにつながるのではと期待が高まっています。
-- NHK NEWS WEB