C型肝炎の治療薬の偽造品が奈良県内の薬局で見つかった問題で、この薬局チェーンを経営する会社が記者会見し、製薬会社が契約する業者とは別の卸売業者から仕入れた中に偽造品が混じっていたことを明らかにしました。
この問題は、アメリカの製薬会社、ギリアド・サイエンシズが販売するC型肝炎の治療薬、「ハーボニー」の偽造品が今月、奈良県内の薬局で見つかったもので、その後の調査で、この薬局チェーンが仕入れていた東京の卸売業者が保管する在庫品からも偽造品が見つかりました。
これについて、薬局チェーン「サン薬局」を経営する奈良県平群町の会社が、24日、記者会見し、謝罪したうえで経緯を説明しました。
会社によりますと、ハーボニーは28錠が入ったボトル1本の薬価が150万円以上ですが、この薬局チェーンでは、一部を、製薬会社が契約する業者とは別の卸売業者から1本当たり2、3万円ほど安く仕入れ、この中に偽造品が混じっていたことを明らかにしました。
製薬会社が契約する業者以外から仕入れることに特に規制はないということですが、会社では再発防止のため、今後、この薬について、契約業者以外からは仕入れない方針を決めたということです。
会見した「関西メディコ」の吉田寿々代専務は、「今考えればうかつな対応だった。信用を回復するため再発防止に取り組みたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB