経営の立て直しに向けて、投資ファンドからの出資受け入れを決めた「大塚家具」の大塚久美子社長は4日、日本外国特派員協会で会見し、「価値観を共有するメーカーなどと協力する団体を作りたいと考えている」と述べ、かつて対立した創業者で父親の勝久氏にも協力を呼びかける考えを示しました。
この中で、大塚社長は先月発表した、投資ファンドから38億円余りの出資を受ける資本増強策について、「守りから攻めに打って出る態勢が整った」と述べました。
そのうえで、「新しいパートナーのもと、スピードを上げて会社をよくしていく責任がある」と述べ、引き続き社長として再建に向けて取り組む考えを示しました。
さらに、かつて経営権をめぐって対立した創業者で、いまは別の家具販売会社を経営する父親の勝久氏について、「愛着を持って長く家具を使ってもらいたいという価値観は同じだ。同じ価値観を持つメーカーや販売者と協力する団体を作れないかと考えており、父にも参加してほしいし、声をかけたい」と述べ、関係改善を図りたい考えを示しました。
一方、中国へのネット通販を手がけ、大塚家具へ出資するファンドで中心的な役割を担う「ハイラインズ」の陳海波社長は、「IT技術の活用や中国の富裕層への販売強化などで、大塚家具のブランドを守っていきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB