輸出から輸入を差し引いた去年1年間の日本の貿易収支は、原油価格が下落した影響で原油やLNG=液化天然ガスなどの輸入額が大幅に減少したため、4兆741億円の黒字となり、6年ぶりに黒字となりました。
財務省が発表した貿易統計によりますと、去年1年間の輸出額は、韓国や台湾向けの鉄鋼製品が減ったことや、外国為替市場で円高ドル安が進んだ影響で、ドル建ての輸出額が円換算で減少したことなどから、おととしより7.4%減って70兆392億円となり4年ぶりに減少しました。
また、輸入額は、原油価格の下落の影響で、原油やLNG=液化天然ガスなどの輸入額が減少したため、おととしより15.9%減って65兆9651億円となり、2年連続で減少しました。
この結果、輸出から輸入を差し引いた去年1年間の貿易収支は4兆741億円の黒字となりました。これまで日本の貿易収支は、日本企業の生産拠点の海外移転が進んだことなどで輸出額が伸びにくくなる一方、東日本大震災や円安の影響で原油などの輸入額が増加したため赤字が続いていましたが、6年ぶりの黒字となりました。
また、合わせて発表された去年12月の貿易収支は、中国向けの輸出額が自動車部品を中心に伸びて過去最高となったことなどから、6414億円の黒字となり、4か月連続の黒字となりました。
-- NHK NEWS WEB