アメリカが、中国の通信機器大手ファーウェイの製品の排除を各国に求めていることについて、中国高官は記者会見で、「WTO=世界貿易機関のルールに違反し、国際的な市場秩序を乱すものだ」と述べ、強く非難しました。
中国では通信企業に対し、政府へのデータ提供が義務づけられていることから、アメリカは、安全保障上の脅威だと主張して、ファーウェイの製品を排除するよう各国に求めています。
これについて、中国で、重要政策を決める全人代=全国人民代表大会が5日に始まるのを前に、北京で記者会見した張業遂報道官は4日、「政治的な手段で経済活動に干渉するものだ。WTOのルールに違反し、公平な競争を前提とする国際的な市場秩序を乱すものだ」と述べ、アメリカの対応を強く非難しました。
また張報道官は、アメリカとの貿易問題について、トランプ大統領が今月中に習近平国家主席との間で首脳会談を開き、最終的な合意を目指していることを踏まえ、「双方が交渉を継続し、互いに利益のある合意に達することを望む」と述べ、早期の妥結に期待を示しました。
さらに、今回の全人代で、中国で活動する外国企業に対し、政府が、技術の移転を強制することを禁止する「外商投資法」を制定することについて、張報道官は「この法律は、外国企業による投資を管理する体制を根本的に変え、投資環境の開放度や透明度を高めるものだ」と述べ、意義を強調しました。
-- NHK NEWS WEB