大手機械メーカーの「IHI」が、航空会社から委託された航空機のエンジンの整備で、会社が定めた資格を持っていない従業員が工程の一部の検査を担当していたことが、国土交通省の立ち入り検査でわかりました。
IHIは航空機のエンジンの部品の生産のほか、エンジンの整備についても国内外の航空会社から委託されています。
エンジンを整備する事業には国の認定が必要で、関係者によりますと、国土交通省がことし1月に、東京・瑞穂町にあるIHIの工場を立ち入り検査した際、整備工程の一部で、会社が定めた資格を持っていない従業員が、検査を担当していたことがわかったということです。
具体的にはエンジンを分解し、ブレードと呼ばれる金属製の羽根を洗浄、修理したあと目視で行う検査などを、資格を持たない従業員が行っていたということです。
その際、検査の完了を示す書類の作成に、資格を持つ検査員のはんこが使われていて、こうしたケースが複数見つかったということです。
国土交通省はさらに事実関係の確認を進めていて、会社側に詳しい報告を求めています。
-- NHK NEWS WEB